売上を伸ばすカギは「お客様視点」
宿泊施設の売上を伸ばすためには、稼働率を高める、ADR(平均客室単価)を上げる、連泊率・同伴係数を高める、口コミ評価を改善する、広告を強化するなど、さまざまな取り組みがあります。
これらは売上目標を設定し、運営を改善していくうえで非常に重要です。
しかし、これらはあくまで**「宿泊施設側の視点」**。
「目標を設定し、計画通りに取り組んでいるのに、思ったように売上が伸びない……」
そんなときは、もしかすると**「お客様視点」が置き去りになっている**のかもしれません。
「何を提供したいか」ではなく「何を求めているか」
古い記事ではありますが、Hotels.comが1億4,800万件以上の口コミを分析した興味深い調査があります。
調査では、豪華な設備よりも、客室の清潔さや快適性、スタッフの対応など、宿泊の基本となる部分がホテルの評価を大きく左右することが示されています。
さらに、ホテル完璧度指数として、
ホテル完璧度指数=F25+C35+B10+P2+Q+Br+D7+S+W+½H
という独自の方程式を紹介。
※アルファベットに続く数字は心理的重要度。
F = スタッフのフレンドリーさ
C = 客室の清潔さ
B = ベッドの寝心地
P = 料金の適正度
Q = 静けさ
Br = 朝食
D = ロケーション
S = プール
W = 無料Wi-Fi
H = 客室内のコーヒー・ティーメーカー
など、それぞれの要素に心理的重要度を設定しています。
Hotels.comの調査記事(PR TIMES)
Wagamama Labで実践した「お客様視点」
私たちWagamama Labが運営支援を行う宿泊施設でも、まず各項目を**「お客様から見たらどう感じるか」**という視点で見直しました。
例えば、
・定期的な清掃勉強会の開催、最終チェックの強化
・4言語(日本語・英語・中国語・韓国語)の手書きウェルカムメッセージを設置
・レストランのない施設には「徒歩10分圏内の朝食処」を案内
・プールの代わりに、おすすめビーチを紹介
・客室に無料ウォーターサーバーを設置
といった改善を実施しました。
特にウォーターサーバーは好評で、「結局、水が一番嬉しいのでは?」という、お客様のニーズを実感する結果となりました。
もちろん、こうしたコストは客室料金に反映します。
それでも、価格を上げるのであれば、その価格に見合う、あるいは期待を超える価値を提供する。
この考え方が重要です。
実際に、那覇市内のある施設では支援前のADRが7,000円台だったものが、直近では18,000円台へ。
客室数16室で年間売上8,500万円を達成するまでになりました。
利益率(純利益)は、おおよそ40%です。
※人件費はもちろんのこと、光熱費、清掃費、アメニティ費など全てのコストを見つめています。
もちろん、ここに至るまでには多くの試行錯誤がありました。
売上目標の前に「お客様」を見る
「稼働率を○%にする」
「ADRを○円にする」
という目標設定は大切です。
しかし、その前に、
「お客様は、この宿に何を期待しているのか?」
「何があれば、もっと快適に過ごせるのか?」
「今のサービスに、不便や不満はないか?」
を考えることが、宿泊施設運営の原点ではないでしょうか。
「お客様視点」で現状を見直し、改善を重ねる。
そのうえで販売目標を定め、実行する。
これが、売上拡大を計画する上で最も重要だと考えています。
尚、売上拡大策を考える上で、基本的に 『やらない』 2つのことがあります。
❶. 『宿泊料金を安くする策』 ➡ 誰でもできる策だからです。
❷. 『費用を掛けて広告展開する策』 ➡ 費用対効果が分からないからです。
この2つは一種の 『逃げ』 だと考えています。
『やれること』 をもっともっと考える、そして行う。
これが基本ですね!
Wagamama Lab
代表 國吉 静
2026年09月09日 10:40
投稿されたコメントはありません