― インバウンド増加=宿泊予約増加、ではない時代へ ―
沖縄県で宿泊施設利益最大化のお手伝いをしているWagamama Lab(ワガママラボ)よりご案内です。
THE INBOUND DAY 2026に参加して感じたこと
― インバウンド増加=宿泊予約増加、ではない時代へ ―
先日、**2026年8月7日に東京で開催された「THE INBOUND DAY 2026」**に参加してまいりました。
このイベントは宿泊業界に特化した展示会ではありません。しかし、さまざまな業態がインバウンドをどのように捉え、どのような対策を進めているのかを知ることができ、宿泊施設運営においても非常に多くの学びがありました。
今回は、その中でも特に印象に残った内容を、宿泊施設運営の視点から分かりやすくご紹介します。
まずはインバウンドの現状をおさらい
訪日外国人旅行者数は過去最高水準へ
日本の訪日外国人旅行者数は、2011年の約621万人から大きく増加し、2019年には3,188万人を記録しました。コロナ禍で一時的に減少したものの、2024年には3,687万人、2025年には4,268万人と過去最多を更新しています。
旅行消費額は約9.5兆円規模に
訪日外国人による旅行消費額も拡大を続けており、2025年には約9.5兆円に達しました。一方で、オーバーツーリズム、多言語対応、地方誘客などは依然として重要な課題です。
2026年のインバウンド最新動向
国・地域別では東アジアが中心
2025年の訪日客数上位は以下の通りです。
- 韓国:945万人
- 中国:909万人
- 台湾:676万人
- 米国:330万人
訪日客全体の6割以上がリピーターとなっており、市場の成熟が進んでいます。
「モノ消費」から「コト消費」へ
現在のインバウンド消費は、買い物中心から体験・滞在重視へ大きく変化しています。
2025年の支出構成では、
- 宿泊費:36.6%
- 買物代:27.0%
- 飲食費:21.9%
となっており、宿泊費が最大のシェアを占めています。
また、伝統文化体験、食、アウトドアアクティビティなど、その土地ならではの体験への支出が伸びています。
沖縄県はインバウンドの「特需」を強く受けている
沖縄県の回復は全国でも特に顕著です。
- 2025年入域観光客数:1,075万人(過去最高)
- 外国人観光客数:283万人(前年比32.9%増)
- 2026年度予測:324万人
台湾・香港からの航空路線拡大や大型クルーズ船の寄港増加が大きな追い風となっています。
さらに、浦添市、北中城村、豊見城市、南城市など、本島南部・中部への観光分散も進んでいます。
ここからが本題です
「インバウンド増加=宿泊予約増加」とは限らない
数字だけを見ると大きなチャンスに見えます。しかし、今回のイベントで最も印象に残ったのは、
「インバウンドが増えても、受け入れる準備がなければ売上は伸びない」
という点でした。
鎌倉シャツの事例
鎌倉シャツでは、現在約60億円の売上を2030年に100億円へ伸ばす計画を掲げており、その成長戦略の一つとしてインバウンド強化を位置付けていました。
興味深かったのは、インバウンド専門部署を設置するという点です。
日本人には既製品で対応できても、外国人のお客様は体格が異なるため、サイズが合わないケースが多い。そのため、
- セミオーダー
- フルオーダー
など、顧客に合わせた提供体制を整える必要があるとのことでした。
つまり、「来訪者数」ではなく「来訪者に合わせた仕組み」が売上を左右するという考え方です。
熊野古道の事例
和歌山県の田辺市熊野ツーリズムビューローの講演も非常に印象的でした。
世界に熊野古道を発信する際、「熊野古道」をどのように英語表記するかだけでも大きな議論があったそうです。最終的に採用されたのは、
『KUMANO KODO』
という、日本語の音をそのまま残した表記でした。
この話から感じたのは、
外国人を呼び込むには、外国人の感性を理解する必要がある
ということです。
宿泊施設運営にも同じことが言える
現在の旅行は、団体旅行からパーソナルな旅へ大きく変化しています。
そのため重要なのは、
- どの国・地域のお客様をターゲットにするのか
- そのお客様は何を求めているのか
- 自施設の強みとどう結び付けるのか
を明確にすることです。
例えば、
- 台湾のお客様には高評価でも、
- 韓国のお客様には響かない
ということは十分にあり得ます。
「インバウンド対策」という一括りではなく、市場別・顧客別に戦略を考える時代になっていると強く感じました。
Wagamama Labが大切にしていること
私たちWagamama Labでは、今回得た知見も踏まえ、
- 市場分析
- ターゲット国の選定
- 販売チャネル設計
- 価格戦略
- 体験価値の設計
などを施設ごとに最適化し、利益最大化につながる運営支援を行っています。
インバウンド市場が拡大する今だからこそ、
「どの国のお客様に、どんな価値を届けるのか」
を一緒に考え、実行していくことが重要だと考えています。
今回のTHE INBOUND DAY 2026への参加を通じて、改めてその重要性を実感しました。今後も最新の市場動向を学び、沖縄の宿泊施設運営に活かしてまいります。
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